20251219
12月6日(土)、ボッシュ ホール(横浜市都筑区民文化センター)にて「ボッシュ ホール クリスマスシアター withフェリス女学院大学」が開催されました。出演したのは、すべてフェリス女学院大学の学生と教員です。
ドイツ語によるオペラ『ヘンゼルとグレーテル』を子どもたちにも親しんでもらえるよう、劇中で『くるみ割り人形』の音楽によるダンスやバレエを組み込むなど、フェリスオリジナルバージョンにアレンジして上演。東京横浜独逸(ドイツ)学園やドイツにゆかりのある企業が多い都筑区という地域特性をいかした公演となりました。
舞台では、学生による歌唱とミニオーケストラの演奏に加え、ダンスやバレエも取り入れ、フェリスならではの芸術表現が響き合う華やかなステージとなりました。今回の作品は、学生一人ひとりの得意分野を踏まえて個々の表現力を最大限に引き出されるよう、教員が新たに編曲。練習では、音を聴き合い、動きを合わせながら、それぞれの表現を響かせ合って一つの舞台を創り上げていきました。


準備は約1年前から始まり、2025年10月以降は練習と並行して指導教員のアドバイスを受けながら完成度を高めていきました。地域の方に楽しんでいただけるよう演出を工夫し、何度もリハーサルを重ねてこの日のステージにつなげました。
また関連イベントとして、オペラをより身近に感じてもらうための事前学習型ワークショップも開催。グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』のあらすじや、劇中で使われるドイツ語の単語・フレーズを学ぶ内容でした。


当日は多くの地域の方々が来場し、ホールはあたたかな拍手と笑顔に包まれました。サプライズで登場した聖ニコラウスも会場を沸かせ、クリスマスらしい華やかなひとときとなりました。終盤には地域の子どもたちも合唱に加わり、学生たちとともにステージを盛り上げました。


編曲担当者の声
グローバル教養学部 文化表現学科 音楽・身体表現専攻 次郎丸 智希准教授
(専門:芸術学・作曲・編曲)

学内外で演奏経験を個々に積んでいる学生たちが一堂に会し、素晴らしいホール環境のもと、ひとつの舞台を見事にやり遂げた姿は、大学教育に関わる一員として大変誇らしく、またホールスタッフの皆様と共に、多くの労力と情熱を捧げて企画を牽引してくださった土屋先生、演奏会室の長澤さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。編曲と指揮を担当させていただき、今のフェリス生で出来る編成でのオーケストレーションは、難しくも面白い挑戦でした。短期間にどんどん成長する学生の姿に、私自身刺激を受け、人間が作り出す芸術の力を改めて実感しました。貴重な音楽の学びの場として、これからもこのプロジェクトの継続を強く望んでいます。
学生の声
音楽研究科音楽芸術専攻2年 佐藤 暖乃春/フルート

普段はソロや室内楽編成で学ぶことが多い中、専攻や年齢の垣根を越えたフェリスの教員・学生が一体となって舞台を創り上げる経験は、非常に新鮮で、新たな学びを多く得ることができました。本公演のために先生が編曲してくださった楽曲の演奏に、声楽や、バレエやベリーダンス、ヒップホップのダンスが加わり、音楽と身体表現が融合した舞台が展開されました。その過程は、私たち奏者にとっても新たな刺激となり、演奏に生かされる学びとなりました。公演のフィナーレでは事前ワークショップに参加した子どもたちが歌で加わり、全員で舞台を完成させました。出演者・関係者一同で力を合わせて作り上げた舞台は、まさにフェリスの教育理念である「For Others〜他者のために、他者とともに〜」を体現した公演となりました。
【チラシ】

【関連サイト】
プレスリリース
フェリス女学院大学がボッシュ ホール(都筑区民文化センター)と共催で子どもから大人まで楽しめるクリスマス音楽会を企画・上演
ミニオペラ『ヘンゼルとグレーテル』を地域の子どもたち市民参加型のスペシャルクラシックコンサート
https://www.ferris.ac.jp/news/2025/11/2157.html