20241113

横浜シネマ・ジャック&ベティでスペシャル・トークショー『フェリスの学生は映画「徒花ーADABANAー」をこう見た!』を開催

11月8日(土)、横浜シネマ・ジャック&ベティにて、フェリス生がスペシャル・トークショー『フェリスの学生は映画「徒花ーADABANAー」をこう見た!』を開催しました。このトークショーは、フェリス女学院大学と横浜シネマ・ジャック&ベティとの包括連携協定に基づくものです。

トークショーで話し合った映画「徒花ーADABANAー」は、甲斐さやか監督による5年ぶりの大作で、第37回東京国際映画祭の新設部門「ウィメンズ・エンパワーメント部門」に日本映画として唯一選出された作品です。上映後に、甲斐監督をお招きして、フェリス生(コミュニケーション学科・藤巻光浩ゼミナール)が意見を交わしました。夜8時半開始という遅い時間にも関わらず、上映後も多くのお客さんが席に残ってくださいました。

井浦新さんが扮する新次が、死を前にして、自分の分身と出会うというかなり不思議な設定があり、とても難解な物語だったと思います。この難解さをひもとくために、フェリス生たちは、甲斐監督にいくつかの質問をしました。

作品は、いまなお全国で上映中ですので、質問の中身を詳細に書くことはできませんが、フェリス生たちの質問に甲斐監督がお応えくださったことで、この作品が伝えようとしていることがかなりクリアになったと思います。

フェリス生たちの関心は、この作品をジェンダー論やフェミニズムの視点から読み解こうとするものでした。これには、甲斐監督も同意してくださいました。主人公の信二が男性でなくてはならかったこと、その男性が出会うべくして出会った自分の分身「それ」との会話の意味が明らかになってきました。

このような機会を劇場で開催し、映画作品が発する意味やメッセージを読み解き、それを観客のみなさまと共有できることは、映画を通したコミュニティ作りに寄与しているのではないかと考えています。

このトークショーは、今月、12月、1月の3回に亘って行われます。どの回も、女性監督の作品を選んで実施する予定です。甲斐監督からお聞きしたのですが、劇場公開された日本の映画監督のうち、女性監督はわずか11%を占めているに過ぎません。女性監督作品を取り上げることで、映画の多様性を担保させることができればと考えております。

文学部コミュニケーション学科 教授 藤巻光浩

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