20241022
2年前に大学祭に出店していた四季の会から声をかけていただき、ボランティアセンターとの交流が始まりました。NPO法人四季の会は、泉区の住民の「こころの健康と福祉」を支える団体のひとつで、精神障がいを持っている人たちと交流し、自立、就労、社会参加への促進の手助けをし、精神障がい者が住みやすい社会の実現を目指しています。
協働プログラムとして「ボランティア養成講座 インクルージョン&ダイバーシティ」を10月18日(金)に開催しました。文学部コミュニケーション学科准教授 引地達也先生による「ケアで『輝く』存在になる―インクルージョン&ダイバーシティの理解から」と題するレクチャーと、四季の会を利用している当事者である根本響子さん、根本俊史さんから、統合失調症経験者として具体的な症状や生活の様子について体験談をお聞きするという、大変貴重な時間を持ちました。
ここまで深いお話を直接当事者に聞くことはなかなか無い機会だと思います。
講座では、お二人が開発に関わっている精神障がいのある方々が“リカバリー(回復)”するための学習プログラム「あいりき(愛する力を磨く)」のロールプレイを参加学生と一緒に体験し、学びを深めました。
メンタル、すなわちこころの健康は、すべての人に関係することです。でも、こころの健康をそこなうということについて、意外と私たちは正しく理解していません。この講座では、精神障がいを持つ人との間に感じる“壁”のひとつが理解不足であることに気づき、正しい理解とお互いを理解しようとする気持ちを育んでいきたいと思っています。「障がい」を個人の問題からばかりではなく、社会側の問題として見る「社会モデル」の理解も不可欠です。
ボランティアセンターとしてこうした学びの場を、地域のNPOの方々と一緒に継続し、広げられたらと思います。