20240209

2023年度キリスト教研究所講演会を開催しました

10月26日に緑園キャンパス図書館のラーニングコモンズでキリスト教研究所講演会を開催しました。

今年度は、「大江卓の生涯と横浜・フェリス」をテーマに、国際交流学部教授の大西比呂志先生にご講演いただきました。

大江卓は、フェリス女学院が創設された当時、神奈川県権令(ごんれい、県令に次ぐ地方長官)を務めており、校舎を探していたメアリー・E.キダーに野毛山(伊勢山)の県官舎を貸し出すなど、本学では草創期のフェリス女学院を支えた恩人として知られています。

大西教授の講演を通して、大江卓が「マリア・ルス号事件」における清国人奴隷解放をはじめとして、県政の様々な分野で近代的改革を行った先駆者であったこと、彼が女子教育に強い関心をもち、後藤象二郎の次女であり、大江の妻となった小苗もキダー塾の生徒であったこと、そして晩年にフヱリス和英女学校創立五十年記念式において、黒い僧服を着ながら面前の生徒たちに被差別部落解放を熱く説いたことなどを知ることができました。

大西先生は、大江卓は毀誉褒貶を怖れぬ果敢な挑戦を行い、後にキダーが呼ばれたような「勇敢な先駆者Brave Pioneer」であり、また底辺の人々への献身を行った「For Others」を体現した人物であったと述べられました。フェリスの教育理念である「For Others」は、学院のなかで「だれともなくいわれはじめられた」ものとされますが、関東大震災でのカイパー校長の殉職のみならず、大江の献身の姿もこのモットーの成立に深く関わるものではないかと講演を締められました。

キリスト教研究所

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