20231117

文学部コミュニケーション学科専門(データ・サイエンス)科目『言語行動学』における成果を履修学生&SA学生が「日本語学会2023年度全国大会」学生セッションで発表

発表ポスター原稿とプレゼン担当の陳麗娟さん ※事前の予行演習風景

※SA=Student Assistant(スチューデント・アシスタント。教員の指示にしたがい、実習等授業の補助を担当する学生) 

10月28日㈯・29日㈰に遠隔開催された「日本語学会2023年度秋季大会」のオープン学生セッション(29日㈰11時30分-13時20分、oVice会場)で、本学学部学生4名が共同研究のかたちで研究成果を発表しました。
日本語学会2023年度秋季大会プログラム 

発表題目は、次の通りです。
「首都圏在住女子大学生における『これはあなたの傘ですか? 番号B-D-5-2青井上 (あおいうえ) と書いてあります。』該当する表現の言語行動学的研究―相手の年齢・ 性・親疎関係等によるスタイル・シフティングの傾向―」

発表学生は、次の4名です。
富岡 乃菜さん(国際交流学部国際交流学科4年、履修生)
犬塚 しおりさん(文学部コミュニケーション学科4年、SA)
陳 麗娟さん(文学部日本語日本文学科3年、SA、学会でのPresentation担当)
長倉 莉子さん(文学部日本語日本文学科3年、履修生)

本研究は、2023年度前期に遠隔集中講義(8月28日~30日)として開講された文学部コミュニケーション学科専門科目(データサイエンス科目)『言語行動学』(担当:齋藤孝滋教授)で取り組んだ学術成果によるものです。各受講生が、題目にあたる表現について、年齢・性・親疎関係等が異なる相手に対してどのようにスタイル・シフティング(ことばの表現切り替え)しているかを、新たな方法で明らかにしたものです。これは、従来の変種選択理論では分析できなかった要因間の影響力まで計量的・客観的に示すことを、多変量解析の手法であるクラスター分析を導入することで可能としたものといえます。

本学の言語コミュニケーションゼミでは、今まで修士論文・卒業論文以上の成果を全国学会で発表する事績は、多くみられるのですが、(ゼミ以外の)他学部他学科の学生が履修する学部の授業成果を、全国学会で、それも授業終了後2か月後という短期間で発表するというパターンは、(もちろん他大学も含めて)ほとんど皆無でした。

このような、短期間での全国学会発表を可能にしたのは、履修生の授業への熱心な取り組みと、その取り組みを最大限に支援する2023年度から実施されている世界的にみても画期的な学習環境があるからです。それは、 データサイエンス科目履修生全員が、24時間、大学PCに学外からアクセスし、世界的研究シーンで利用されている「統計パッケージSPSS」「音声分析編集・分析ソフト」等を自由に利用できる学習環境 を指します。

今回の発表は、言語研究界を代表する先生からご質問と貴重なコメントを頂いたり、同じセッションの発表者でいらっしゃる他大学の大学院生の方々と交流できたりと、大変充実したものとなりました。

なお、文学部コミュニケーション学科専門科目『言語行動学』は、2025年度からグローバル教養学部「心理コミュニケーション学科」専門科目(全学科学生履修可能)としても展開されます。

文学部コミュニケーション学科 教授 齋藤 孝滋 

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