“おたより”

2022年11月に市制施行70周年を迎えた大船渡市から、東日本大震災の復興支援に携わった各団体に感謝状が贈呈され、本学音楽学部も「大船渡市立赤崎中学校校歌再生プロジェクト」を契機とする音楽交流に取り組んだことから、この度感謝状をいただきました。

「大船渡市立赤崎中学校校歌再生プロジェクト」とは、東日本大震災で甚大な被害を受け、校歌の譜面も音源も流出してしまった赤崎中学校の校歌譜面・音源を再生する取組です。横浜ライオンズクラブを介して依頼があり、本学音楽学部教員と学生が、瓦礫の中から唯一見つかった手書きの譜面をもとに楽譜を作成し、その後、混成四部合唱への編曲作業を経て、フェリスホールでCDへの録音を行いました。完成したCDは、音楽学部長立神教授と学生たちが赤崎中学校を訪問して直接渡しました。その後も赤崎中学校からの要請を受けて、音楽学部の学生が毎年訪問し、合唱指導やミニコンサートなど生徒との交流活動を続けました。

「大船渡市立赤崎中学校校歌再生プロジェクト」の詳細はこちらをご覧ください
https://www.ferris.jp/allferris/school/school02.html

音楽学部長立神粧子教授からのコメント
2012年7月、まだ瓦礫の山が街のあちこちに残る震災後の夏の暑い大船渡でした。ライオンズクラブのご尽力で、アップライトピアノと音楽学部の岡島雅興名誉教授によって復興した校歌とともに、学生の有志と赤崎中学校のプレハブの体育館に数年間続けて伺わせていただきました。震災を体験した中学生たちの大人びた歌声と、坂道を最後まで手を振って見送ってくださった若い笑顔が忘れられません。成長された皆さんとまたいつかお会いしたいです。感謝状を頂戴し思い出がよみがえります。市制70周年を迎えた大船渡市のさらなるご発展を心よりお祈りします。