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“おたより”

20220203

国際交流学会秋季講演会を開催しました

国際交流学会では、2021年度の秋季講演会を11月29日の3・4限に開催しました。今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からオンラインでの開催となり、3・4限ともに200名以上の学生が参加しました。講演会の中で設けられた質問の時間にも多くの学生が積極的に参加し、今回も非常に大きな盛り上がりとなりました。

今回はKing’s College London心理学・精神医学・神経科学博士課程にて紛争影響地におけるメンタルヘルスや過激化の問題について研究されている秋葉光恵先生を講師としてお招きしました。秋葉先生はイギリスで開発学修士号を取得された後、JICAへ入職して活動されていました。そうした活動を通じて紛争地域におけるメンタルヘルスケアの重要性を見出し、NGOへ転職された後、現在はアカデミックな立場で課題解決に向けて活動されています。

講演会では「国際協力における20代のキャリア」をテーマとし、3限では「国際協力のキャリア外観と5つの軸」について、4限では「国連、JICA、NGOについての具体的なキャリア」についてJICA・省庁におけるキャリア、国連・民間企業におけるキャリアを秋葉先生にご紹介いただきながら、秋葉先生と秋葉先生の知人お二人が対談形式でお話ししてくださり、今までにない新しい形の講演会となりました。

講演会の前半では、開発学に興味をもたれたきっかけや、JICA職員・NGO職員としての経験を交えながら、各国際協力組織の特徴や業務内容の違い、自分を客観視することや物事に対して積極的に行動する姿勢の大切さ、問題解決に向けた姿勢についてお話してくださいました。フェリスでも紛争や国際問題について学ぶ講義はありますが、課題の視線を国全体のみならず、メンタルヘルスなど個人レベルの問題に向けることは非常に難しいことです。そのため、実際に現地の人々の心に寄り添い、今もなおご活躍されている秋葉先生のお話からは、講義だけでは得られない多くの発見がありました。

国際交流学部では将来、国際協力組織でのキャリアを検討する学生もいるため、今回のお話は、紛争問題解決だけでなく自身の将来について改めて考えるために非常に大切なお話でした。

後半では、国際協力のキャリアを選んだ理由、女性としてのキャリア、大学生時代の過ごし方などをNGO担当として秋葉先生、JICA・省庁勤務のご経験のある方、国連・民間企業勤務のご経験のある方のお三方が対談形式でお話してくださいました。

学生へのメッセージとして秋葉先生からは、「自分軸と社会軸の両方を大切に。仮説思考で考えを深めていく。夢はかなえられる」、JICA・省庁担当の方からは、「常に新しいことに挑戦する、できないと決めつけるのではなくやってみることが重要である」、国連・民間企業担当の方からは「早いうちに自分がやりたいことの計画を立てる。忙しくても一度振り返り自分がしたいことを考える」など多くのメッセージをいただきました。 今回の講演会では、多くの学生が紛争についての理解を深めるだけでなく国際機関でのキャリアや自身の将来について考えることができ、貴重な経験になりました。

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