01from ferris to you
“おたより”
20211217
2021年11月16日、日本のライフストーリー研究の第一人者である桜井厚先生(一般社団法人日本ライフストーリー研究所代表理事/元立教大学・千葉大学教授)をお招きして、2021年度文学部講演会が開催されました。
本来は、昨年の創立150周年をお祝いする企画として準備されていた会でしたが、感染拡大を受けて1年延期されたものの、今回無事に桜井先生をキャンパスにお招きすることができました。
「ライフストーリー研究は面白い~インタビューの対話性と語りの多元性」と題された講演会には、コミュニケーション学科専門科目「フィールドワークとライフヒストリー分析を学ぶ」(担当教員:小ヶ谷千穂)の受講生、および英語英米文学科・饒平名尚子ゼミ、日本語日本文学科・田中里奈ゼミの学生を中心に、90名近い学生・教員がオンラインと対面のハイブリッドで参加しました。
桜井先生からは、調査者と被調査者との「対話」としてのインタビューにおける多様な語りの生成の仕方、また主体的な存在として被調査者をとらえる視点の大切さについて、これまでの先生や指導学生さんたちの調査経験をもとに、具体的なエピソードを交えながら、大変熱のこもったお話をいただきました。また、講演後の質疑応答では、対面で参加した学生たちの具体的な質問に丁寧に答えてくださり、卒業論文や研究課題としてライフストーリー・インタビューに取り組んでいる学生たちは、たくさんのアドバイスをいただくことができました。
近年、さまざまな分野でライフストーリー研究の手法が注目されています。多くの方法論が語られている中で、「調査を超えた出会いを大切に」という桜井先生の言葉は、文学部の学生・教員の多くの心に響きました。フェリス女学院大学での学際的な学びにとって、大変有意義な時間となりました。
文学部コミュニケーション学科教授 小ヶ谷千穂
文学部英語英米文学科教授 饒平名尚子
文学部日本語日本文学科准教授 田中里奈