01from ferris to you

“おたより”

20210729

番匠麻樹先生

国際交流学会では、2021年度の春季講演会を6月21日の3・4限に開催しました。今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からオンライン上での講演会開催となりましたが、3・4限ともに200名以上の学生が参加しました。講演会中に設けられた質問の時間にも多くの学生が参加し、非常に大きな盛り上がりを見せました。

今回は、株式会社Girls, be Ambitiousの代表取締役である、番匠麻樹先生を講師にお迎えしました。番匠先生は大学生時代のボランティア活動や青年海外協力隊としてフィリピンで活動されていました。そのご活動を通じて常に前向きなフィリピンの方々の心の豊かさに感銘を受け、「オーガニック×無添加×フェアトレード」を柱としてフィリピンと日本を繋ぐフェアトレード事業を世界的に展開されています。講演会では「等身大の自分でチャレンジする、ソーシャルビジネスとサスティナブルライフ」をテーマに、3限ではフェアトレードが作る持続可能な未来について、4限ではサスティナブルライフを通じた自分らしい生き方・働き方について、お話していただきました。

講演会の始めでは、ご自身が会社を設立されるまでの御経験や、株式会社Girls, be Ambitiousの活動紹介を交えながら、フェアトレードについての概念や、フェアトレードを通して変化した現地の生活、フェアトレードについて世界が抱える問題などについてお話していただきました。フェリスでもフェアトレードについて学ぶ講義はありますが、フェアトレードについて消費者以外の立場で関わることは、一学生としては非常に難しいものであります。そのため、生産者と消費者を繋ぎ最前線でご活躍されている番匠先生のお話は、講義だけでは得られない発見が多くありました。私たち消費者は価格の安いものを選びがちですが、フェアトレードは私たちにとって常に身近な問題であり、国際社会を形成する一人の女性としての自覚を持つために非常に大切なお話でした。

終盤では、サスティナブルライフクリエーターという番匠先生ご自身が創作された言葉やその言葉が生まれた経緯について触れられ、自分と向き合い慈しむことの大切さを番匠先生のご経験を通じてお話してくださいました。自己肯定感や個性の尊重という言葉は世にあふれていますが、具体的には何をするのか? この問いに番匠先生は「自分と向き合って自分を大切に。自分が大切にしたいものを大切に。私たちは常に自由であり、自分や周りを大切にすることこそがサスティナブルである」とおっしゃっていました。自らを大切にし、今あるモノや環境を活かし成長することがサスティナブルライフである、このことは未来を創造する私たちが常に意識するべきことであると認識することができました。

今回の講演会では、フェアトレードで世界を豊かにするだけではなく、自らを慈しむことの大切さを多くの学生が理解することができたと思います。多くの学生が自らの未来や、フェアトレードの普及について考える貴重な経験になったと感じました。

講演会の様子

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