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“おたより”

20210413

世界人権デー特別記念講演会「杉原千畝とリトアニア」を開催

(出所)杉原千畝記念館 http://www.sugihara-museum.jp/about/

2020年12月14日、ボランティアセンターは、世界人権デー特別記念講演会「杉原千畝とリトアニア」を開催しました。

講演会では、駐日リトアニア大使ゲディミナス・バルブオリス氏が登壇し、1.リトアニアにおける日本人外交官杉原千畝氏による人道支援(2020年は杉原千畝生誕120年記念年、ユダヤ人に対する「命のビザ発給80周年」にあたった)、2.リトアニアの文化・経済紹介、3.リトアニアにおける意思決定を担う女性、の3点についてお話されました。

1について、1922年に日本とリトアニアが協定を結び、1939年には日本の最初の外交施設(領事館)がカウナスで開館されましたが、1945年のソ連の占領により、在リトアニア領事館は閉鎖されました。リトアニアの独立後、1991年に日本との外交関係が復興されました。杉原千畝氏は、リトアニアにおける最初の外交官となり、ソビエト連邦の占領により、リトアニア赴任は一年間のみでしたが、(人道的に)国際的な活躍を果たすことになりました。杉原千畝氏は、亡命を望むユダヤ人に対して「命のビザ」を発行し、6千以上のユダヤ人の命を助けたためです。ユダヤ人難民の移動として、当時のリトアニアの首都であるカウナスからモスクワまで移動され、その後、シベリア横断鉄道を利用されてハバロフスクから敦賀に移動されました。ユダヤ人が初めて日本の土を踏んだ際、漸く安全な場所に到着したと感じられたとのことです。神戸から横浜、アメリカ、カナダ、オーストラリアに渡るユダヤ人も多く、中国の上海にも渡った方々もおられ、一部の国では、杉原千畝氏により命が救われたユダヤ人が記念碑等を設立されています。

北欧では、女性の社会進出が早くから取り組まれています。
2について、リトアニアの伝統舞踊や琥珀(こはく)といった天然鉱物や輸出用のエスカルゴ等といった豊かな食文化について魅力溢れる文化についてご紹介されました。

3について、リトアニアの主要な3つの党首は全て女性であり、首相の Ms. Ingrida Šimonytė, Ms. Viktorija Čmilytė-Nielsen, Ms. Aušrinė Armonaitėらをご紹介されました。リトアニアの議員の内、半分が女性の議員となっており、最もジェンダーバランスが考慮されています。

大使から本学の学生に対して、「学生時代に懸命に勉強し、明るい未来を構築する意思決定を担う女性になって欲しい。また、日本社会が国際社会に開かれた社会にして頂きたい」という言葉でこの講演会を結ばれました。

当センターでは、世界人権デーに関する講演会をとおして、学生が国内外に人権の尊さ、平和構築の重要性について学べる機会となるよう、努めてまいります。

【写真】駐日リトアニア大使ゲディミナス・バルブオリス氏(写真右下)、荒井真本学学長(左下)、ベンヤミン・ミドルトンセンター長(左上)、堀尾藍コーディネータ―(右上)

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