01from ferris to you
“おたより”
20210216
フェリスで留学生活を送った交換留学生がその集大成として学内及び学外関係者に向けて、自身の留学生活について日本語でスピーチを行う「留学生活発表会」。
新型コロナウイルスの感染拡大により留学生の受け入れが厳しかった2020年度ですが、4月にドイツのデュッセルドルフ大学からの大学院生1名、10月に台湾の輔仁大学から2名の学部生を交換留学生として迎えました。
ドイツからの留学生は1年の留学を終え、2月にドイツに帰国します。いつもはもっと多くの学生が共にスピーチをして涙を流しながら留学生活を振り返り別れを惜しむのですが、今回は発表者が1名のみ。そこで、今回は10月から学び始めた2人の留学生にも、この数ヶ月の留学生活について共にスピーチをしてもらうことしました。
まず、入国条件の緩和を待って10月末に来日した輔仁大学の留学生は、以下のエピソードから語り始めました。
「コロナで日本への入国が予定通りできなかったため、後期が始まった時は台湾からオンラインで授業を受けた。オンラインだと台湾にいても資料を共有できるのが良かった。来日前にメンターが連絡してくれ、日本の気候などを教えてくれた。留学ビザがとれても、日本へのフライトが毎日無く、なかなか日本に来ることができなかった。日本に到着した後も、14日間の自主隔離のため、ホテルからオンラインで授業を受けて、その後、やっと寮に入った。寮の部屋は個室で、留学生の部屋が近いので安心して生活できている。キッチンも利用できるので自分たちで料理ができるのも良い。コロナであまり外出ができていないが、あと半年留学期間があるので、江ノ島や赤レンガ倉庫、富士山に行ってみたい。4月からは対面の授業になることに期待している。」
続いて、デュッセルドルフ大学の交換留学生が新型コロナウイルス感染拡大という特別な状況のもとでの留学生活について振り返ってくれました。
「留学の前に旅行するつもりだったので、偶然にも入国禁止の少し前に日本に着いた。寮に到着して最初にハンドソープを買った。半年先輩の交換留学生を紹介されたが、不安で握手できなかった。でもいい友達ができて、一生懸命留学生活を楽しもうと頑張った。」
「前期のうちに一緒に寮の屋上でピクニックしたり、ピアノ室でボードゲームをしたりした交換留学生は全員8月に帰国してしまい、日本語能力試験という新しい目的を選んだ。日本語の先生の指導を受けて、10月中旬には自分の日本語の上達に気づき自信も得た。聴解、読解、文法、単語の勉強は、毎日の生活にも役立った。」
「留学するとき色々な期待を持つが、私の場合は想像できないことばかりの留学だった。しかし、一回もがっかりしたことはない。逆に不安な時だからこそ、留学を支援してくれた人を覚えている。」
「留学の目的であった研究についても、指導教授と大学院生の仲間のおかげで進めることができたし、発表する機会があってとてもよかった。」
新型コロナウイルス感染拡大による試練を乗り越えて、各々が前向きに活動している姿が印象に残りました。オンラインでの開催は、世界中からの参加が可能になり、半年早く帰国した交換留学生や2021年4月に渡日予定の留学生も参加してくれたことにより、懐かしい再会の場、これからの留学生活をイメージする機会にもなりました。