01from ferris to you
“おたより”
20190314
本学大学院人文科学研究科日本語日本文学専攻では、2月27日(水)、本年度提出された修士論文と博士論文の発表会を開催しました。
日本語日本文学専攻では、日本語、日本語教育、上代から近現代までの日本文学の各分野に専門教員を配置し、少人数教育を旨として大学院生の研究指導にあたっています。院生たちは、広い視野を養いながら、各自の研究課題について日々研究を進めています。その成果は、外部の学会のほか、本学の学会や院生発表会などで発表したうえで、学術雑誌に投稿し、査読を受けるなどして、より深められ、修士論文や博士論文として結実していくことになります。
修士論文・博士論文発表会は、完成した修士論文や博士論文の全体の内容を提示しながら、その一部を具体的に発表することによって、その成果を広く問うために行われるものです。
本年度は、修士論文の提出者一名、博士論文の提出者一名による発表会となりました。内容は、近世における昔話「桃太郎」の諸相を問うものと、源氏物語における女房のあり方を多角的に探求するもので、二名ともとても完成度が高く、学術的にすぐれた成果と認められるものでした。当日は、大学院生や教員のほか、学部生も加わり、活発な質疑応答が行われましたが、そのやりとりのなかにも懸命に取り組んできた研究の蓄積を垣間見ることができ、頼もしくさえ思えました。
修了後はそれぞれの道に進むことになりますが、研究に打ち込むことによって身につけた見識や姿勢は、必ずや修了生たちの支えとなることでしょう。研究はそれを行う人間をも磨いていく――。あらためてそのようなことを感じた一日でした。
大学院人文科学研究科日本語日本文学専攻・文学部日本語日本文学科教授 竹内正彦