01from ferris to you
“おたより”
20180627
5月29日、神奈川県民ホール 小ホールにて「現代の音たち―様々なクリエイト・フィールドから―」というコンサートが開催されました。本公演は音楽学部で進めている「フェリス・音楽の花束」というシリーズの公演の一つで、音楽芸術学科が企画をし、神奈川県民ホールとの共催によって行われたものです。
その内容は音楽学部で教鞭を執られている たかの舞俐先生、塚本一実先生、久木山直先生の作品を集めたプログラムでした。それぞれの作曲家の個性の違いが対照的で、様々な編成による多様な響きの世界を味わえるものだったといえるでしょう。
塚本先生による左手のためのピアノ作品を新井啓泰先生が豊かな響きで奏で、コンサートは始まりました。続いて久木山先生の作品が3曲。藤村俊介先生と末松茂敏先生によるデュオで《Linear G》、千葉純子先生、井出朋子先生、末松先生による《Trio》、そしてSunnyさん、會田瑞樹さん、佐藤紀雄先生による《La Folia》(トリオ版初演) です。演奏の合間には、作品を発表した作曲家に、たかの先生がインタビューするコーナーも設けられました。
後半は、たかの先生の作品が披露されました。まずは會田さんと中川俊郎さんのデュオによる《Are you going with me?》。そして、たかの先生が長年にわたり作曲し続けているオペラ《雪の女王》からの2曲です。オペラといっても、2曲はいずれもオーケストラではなく室内楽(小さな編成によるアンサンブル)によるヴァージョンで、〈花のアリア〉は秦貴美子先生、千葉先生、佐藤先生、新井先生、星野 聡先生によるアンサンブル、〈雪の女王のアリア〉(この編成での演奏は世界初演となります)は坂本 朱さん、井出先生、藤村先生のアンサンブルで、指揮は作曲者たかの先生ご自身が行われました。最後は再び會田さんと中川さんのデュオが登場して、《Adieu and rebirth》の燃焼度高い演奏で聴衆を圧倒し、コンサートを締めくくりました。
才能溢れる先生方による作品や演奏は、客席に詰めかけた学生たちにとっても大きな刺激になりました。