02interview

“わたしたち”

20180124

自分が発信したものを、多くの人に届けたい

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私は現在、株式会社TBSテレビの報道編集部に所属し、「はやドキ」「あさチャン」「ビビット」「ひるおび」「Nスタ」「News23」の他、BS、CS、JNN系列のニュースの編集をしています。限られた時間の中で記者やディレクターが書いた原稿に合わせながら、カメラマンが撮影してきた映像を編集することが私の仕事です。ただニュースをつなぐだけではなく、どのように編集すれば視聴者により分かりやすく伝えられるのか、この映像を見た人がどういう気持ちになるのかなど、常に色々な視点で物事を考えながら仕事をしています。

社会的に話題性のあるトピックスや政界の動き、経済情報など、様々なジャンルのニュースを編集しますが、特に災害のニュースを編集する時は一段と緊張感をもって、スピーディーな作業を心掛けています。東日本大震災の起きた時、私は高校の卒業式を終えたばかりでした。東北に住む親戚には一か月以上も連絡を取ることができませんでした。そして大学の入学式は震災の翌月だったため、行われませんでした。あの時の経験が「一刻も早く正確な情報を視聴者に届けなければ」という仕事の意欲にもつながっています。

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テレビ業界に興味を持ったのは、私が大学時代に学んだ音楽とテレビ業界の在り方が似ていると感じたからです。すぐには結びつかない二つの分野ですが、それまで演奏することで実現してきた『自分が発信したものを多くの人に届けたい』という想いを、テレビ業界で実現していきたいと考え、現在の会社に入社しました。

編集には音楽や効果音を使用する工程があり、ニュースの内容に合わせて音楽を選曲します。番組中に流れる音楽ひとつでニュースの雰囲気がガラリと変わり、見る人の気持ちを高揚させることも、あるいは冷静にさせることもできます。このように大学での音楽の学びが活かされることもあります。また、海外のニュースでは宗教を取り上げる機会も多くありますが、私は大学で聖歌隊に所属し、キリスト教の授業を積極的に履修していたのですが、それが現在の仕事に役立っていると感じることもあります。

最近では教員の働き方に関するニュースが話題になっていますが、学生時代に教職課程を履修していた経験を活かして、また現在教員として実際に働いている友人の意見を聞き、番組ディレクターとの打ち合わせを進めることもあります。フェリス女学院大学は総合大学なので、学ぶことができる分野が非常に幅広いことは入学前も、在学時も魅力に感じていましたが、こうして自分の学んだことや経験が、仕事に結びつくことをとても嬉しく感じます。

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入社して数年、まだ駆け出しの編集者なので、日々勉強することばかりです。かつて自分が学んできた音楽と同じく、自己研鑽には終わりもなく、先も見えません。ですが、誇りをもってニュースを作る毎日を送っています。自分に任せてもらえる仕事も段々と増えてきました。今後の目標は、誰もが知る長寿番組や緊急の特別番組などを担当することです。これからも常に視聴者に必要とされるニュースをつくり続けていきたいと思っています。

(2018.1.24)
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