01from ferris to you

“おたより”

20161118

国立能楽堂で国文学会観劇会を行いました!

観劇後、能楽堂前に集合

観劇後、能楽堂前に集合

11月12日(土)13時より、国立能楽堂において国文学会の2016年度第1回観劇会を行いました。鑑賞したのは国立劇場50周年記念・第71回文化庁芸術祭協賛の11月普及公演。はじめに作家・林望氏による「解説・能楽あんない 仙境への憧憬―能「三笑」を巡って」を聴講、今回上演の能「三笑」が「虎渓三笑(こけいさんしょう)」を題材とした、いわゆる「唐物(からもの)」で普及公演としては珍しい選曲であることをうかがいました。

引き続き上演されたのは大蔵流の狂言「二人袴(ふたりばかま)」。いわゆる〈聟入り狂言〉で、人形を欲しがる幼稚な息子が父親の付き添いで婿入りをすることとなり、一つだけ用意した袴を取り合っている間に二つに裂け、それを半分ずつ身につけて舅と対面、舞を舞う段で大恥をかくという筋で、場内の笑いを誘いました。休憩をはさんで観世流の能「三笑(さんしょう)」が上演されました。廬山(ろざん)の東林精舎(とうりんしょうじゃ)に隠棲して二度と虎渓の石橋を越えないと誓っていた慧遠(えおん)禅師のもとへ陶淵明(とうえんめい)と陸修静(りくしゅうせい)が訪問、酒を汲み語り合い、三人の賢者は相舞に。二人を見送った禅師が気づいたら庵から遠出したので大笑いするという物語です。林望氏の解説のとおり、風光明媚な廬山の情景を彷彿とさせる空間が一幅の中国絵画のごとく広がりました。

鑑賞プログラム(チラシ)

鑑賞プログラム(チラシ)

今回も団体観劇の手配から当日の受付業務まで国文学会の役員学生がすべて担当し、観劇後の集合写真までスムーズに運営されたおかげで、余裕ある笑いとエキゾチックな酔狂の舞の世界にふれ、豊かな心地で行事を終えることができました。

受付をする国文学会役員学生たち

受付をする国文学会役員学生たち

 

国立能楽堂中庭

国立能楽堂中庭

観劇後、能楽堂前に集合

観劇後、能楽堂前に集合

文学部日本語日本文学科教授 吉田弥生

scroll to top