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“おたより”

20160425

「国語」「古典」を学ぶということ

中学・高校には、国語・古典という教科があり、生徒たちはこの授業を通じて、多くの本や作家、学者と出会います。これらの授業にはそれぞれの教科書が用いられます。教科書には選び抜かれた作品、文章がぎっしりと掲載されていて、文学、古典への魅力的な誘いともなっています。

2016年度版中学校国語科教科書「国語3」(光村図書出版)には、本学日本語日本文学科竹内正彦教授のエッセイ「古典を心の中に」が掲載されています。松尾芭蕉が平泉で詠んだ「夏草や兵どもが夢の跡」の句を出発点として、『源氏物語』をはじめとした古典を読むことの意味が優しい口調で語られています。

一日は24時間、また人に与えられた人生も限りある時間です。ただ、その時間を深く、そして豊かに生きられるかどうかは、人それぞれ、その心の世界にゆだねられています。竹内教授は「心の中に自分にとっての古典」をもつことのたいせつさを提唱されています。古典や物語の世界が人生を力強く支えてくれることは間違いありません。自分にとっての古典を心の宝物、生涯の友として、混沌とした時代を力強く歩んでいってほしいと願っています。

日本語日本文学科教授 谷知子

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