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“よみもの”

20151219

結婚は?子供は? 女性の生き方を日韓比較で探っていく

国際交流学部 国際交流学科 金香男 教授

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答えのない学問だからこそ、議論が面白い!

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韓国の社会と文化を、家族や福祉という視点から研究しているのが金先生のゼミです。今年はワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)について、日韓比較を行っています。

「ゼミでは、毎年学生の希望や要望を受け入れてテーマを決めています。昨年は在日コリアンの問題、今年は仕事と家族生活をどう両立させていくかというワーク・ライフ・バランスについて、国際比較から日本社会の特徴を明らかにしています。このゼミで取り上げる問題は、すべて答えのないもの。例えば結婚するかどうか、子供は産むか産まないか、そしてもし産んだら仕事は続けるのかどうか、こうした問題は人それぞれ意見が異なります。『あなたの意見は正しいです、あなたは間違っています』というのではなく、様々な考え方や価値観があることを、ゼミを通して知ってもらうことが大事だと思っています。
こうした女性の生き方が学べるのは女子大ならでは。自分自身の人生を考える手助けにもなるので、議論も活発に行っています」

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日本と韓国、さまざまな情報を得て自分の意見を作る

授業では、毎回ひとつのテーマに対して担当者が発表した後、クラス全員でそのテーマについて議論を重ねていきます。

「人の話を聞くこと、そしてそれに対して自分の意見を持つこと・伝えること。これは社会に出ても必要なことです。他人とコミュニケーションを取る上で、グローバルスタンダードと言ってもいいこうしたやりとりは、入学当初、慣れていない人もたくさんいます。ですが『生きていく上で大切なことなので、積極的に話し合いましょう』と私は常に言っています。最初はなかなか発言しなかった学生も、だんだん活発な意見交換ができるようになっていきます」

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また、同じテーマでも、見解の異なる論文や日韓両方の文献を読むように指導し、多様な視点から物事を捉える工夫を金先生はしています。

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グローバルなゼミで、世界の価値観を探る

「マスコミの報道だけでなく、世界各地に友達を作って意見を交わしてほしいと思っていますので、学生たちには留学を勧めています。実際昨年はゼミ生のうち5人が韓国へ留学、さらに中国や韓国からの留学生も在籍しています。そして私も韓国人。さまざまな立場から、考えさせられることはたくさんあるのではないかと思っています」

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金ゼミでは、日本語の文献以外にも朝鮮語の文献や資料を取り上げて進めていきます。そのためゼミ生たちのほとんどは朝鮮語インテンシブ・コースを履修しています。インテンシブ・コースとは、語学を集中的に勉強するコースのことで、フェリスでは英語の他に、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、朝鮮語の5つの初習外国語を学ぶことができます。

「フェリスは語学も自分のレベルに合った授業を受けることができるので、ある程度基礎を学んでいて、さらに語学力をつけたい私にはとても合っています。さらに語学以外の専門的な知識も身につけることができるのが魅力です」(ゼミ生)

 

受験生の皆様へ

自分の人生をセレクトする手助けになるのが金ゼミ

「語学力が必須というわけではありません。学びたいことがあるのであれば喜んで受け入れていますよ」と金先生。

「今まではご両親に支えられた人生を歩んでいても、これからは自分で自分自身の人生の選択をしていかなくてはいけません。例えば、結婚後も仕事をしたいと思った時に、日本では性別分業に基づいた制度と現状、男女間の意識のギャップなどがあるので、多くの場合家庭と両立できる範囲でしか女性の労働力を活用できないのが現状です。自分の人生を自分自身で選択しているといいながらも、その時代時代で特に女性は、各国の家族政策に大きな影響を受けています。

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このような知識を得ることはもちろんのこと、大学は様々な可能性を見つける場所です。フェリスは特に、少人数制ということもあり、サポートも充実しています。先輩たちも大きく羽ばたいています。自分を成長させるために、夢ややる気があれば、フェリスでぜひその可能性を開花させてください」

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