01from ferris to you
“おたより”
20141029
フェリス女学院大学からは毎年、数多くの学生たちが海外の大学へ留学します。交換留学、認定留学、セメスターアブロード(一学期留学)、そして大学院留学など。留学は新しい発見の連続です。彼女たちは視野を広げ、自分たちの将来について新しい可能性に目覚め、個性的で刺激的な「人生」を切り開いていくことになります。
私自身、今からおよそ20年前、学部を卒業して留学に出発しました。留学先はイギリス。大学院のドクターコースに進学し、当時まだ30代半ばの新進気鋭の建築史家と、世界的に高名な建築史家の二人の教授の指導を受けました。
今振り返りますと、毎日が「驚き」の連続でした。先生方に言われたことを今でも良く思い出します。穏やかで温厚な先生方でしたが、頂戴したアドバイスは、時に衝撃的で、ユニークなものでした。たとえば、英語が不得手だった私(私は日本では芸術系の学部の出身でしたから、当然でしょう)が、「英語を書くことに自信がない」と弱音を口にした時には、「大丈夫、問題ないですよ。他の学生の2倍勉強すればいいんです。それだけのことです。」とのアドバイス。「毎日、必ず運動するように」というアドバイスももらいました。勉強とスポーツの両立が、イギリスでは昔も今も「理想的学生像」なのでしょう。それで私も、朝はジムへ、夜寝る前にはジョギングかスカッシュをすることを習慣にしました。「来週は勉強を休んで、1泊で旅行に行くと良い」なんて言われたこともあります。「これからも休みをとるのに先生のお許しをいただく必要があるのでしょうか」と、皮肉を込めて尋ねたら、「当然でしょ。僕は君の指導教授。君に勉強させるのが僕の仕事なんだから・・・」という返答。今でも先生方にお会いする機会があると、決まって「ちゃんと研究していますか?今はどんな本を書いていますか」と確認されます。
留学はまさに「新しい経験」の連続です。そしてそれは新しい学究生活、新しい学習姿勢を発見するチャンスでもあります。みなさんも、フェリス女学院大学在学中にぜひ留学を! 異国での学びの日々は、新しい自分探しのきっと良い機会となることでしょう。
文学部英語英米文学科 近藤存志